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「シャーク×サルベージ」

第6章 「ラスト・ダンス」


ミアも岬の向こうを見つめている


「そうね……、じゃあ……、わたしたちも

 踊りましょう!」



3人は林の奥からいくつかの乾いた枝や放置された雑誌などを拾い集めてビーチファイヤーを始めた


そんなに大きな炎にはならなかったが、3人の顔を照らす程度にはなる


「あ! わたし向こうに置きっ放しのシートから食べ物取ってくるわ!」


「それならボクが行くよ」


「いいから!ナオトとミアは待ってて!
 いえ、もっと枝を集めて来てッ!!」


サーシャは独りテクテクと砂浜を歩いていった


ミアは炎を見つめながらぼんやりとしている


「コロニーにもナチュラリストはいるのかしら?」


「さぁ、どうなんだろう? でも人工的な閉鎖空間の中で暮らしているからこそ、自然回帰を求めてしまうかもしれないね」


「……そうね」


ミアは何か決心したかのように立ち上がった


「ミア?」


ナオトは枝集めに行くのかと思ったが、彼の考えとは違い彼女は突然着ているものを脱ぎ始めた!


「ミアッ!?」


「……濡れた服を乾かすだけよ……」



そう言いながらもミアは下だけでなく上にまとっていたシャツも、

 そして下着までも思い切って脱ぎ捨ててしまった!


細い華奢な身体


小ぶりなヒップ


ささやかな胸


ミアは隠すこともなく、堂々とナオトに裸体をさらした


ナオトは思わずゴクンと生唾を飲んでしまう


月明かりと小さな炎に照らされて

夜の闇の中に少女の肢体が浮かぶ



ナオトは目が離せない



「綺麗だね、ミア」


ミアは照れ笑いをした



「地球での最後の思い出よ!

 そうか、ナチュラリストの気持ちが少しわかるわ!

 衣服が無くなると…

 わたし、大自然と……、地球とひとつになったみたいな気持ちッ!

 素晴らしいわ!」


ミアは感動していた



「じゃあ、ボクも」


ナオトはミアと同じ気持ちを共有しようと彼女にならい服を脱ぎ捨てていった


ナオトも隠すことなく、堂々とミアの前に立った


「ありがとう、ナオト」


「うん、素晴らしい体験だね」


ミアもナオトも笑顔で向き合った…


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