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「シャーク×サルベージ」

第7章 「ノヴァvsジェム」


マリン・ジェガンとジェロック二号機はケーブルに沿って海底まで降下していった


海底のなだらかな斜面を進むと巨大な裂け目がパックリ開いている


奥は暗く光りが届いていない


なだらかな斜面からの海流と裂け目からの海流がぶつかり激しさだけでなくランダムで複雑な流れになっている


先行調査チームが言っていた“困難な激流”


2機は慎重に降りていった


ギュルルルッッ!!


ゴォォォォッッ!!


あまりの海流の激しさに姿勢制御が追いつかない


コックピットシートにはショックアブソーバーが効いているにも関わらず衝撃を吸収しきれていない


“脳が……破裂しそうだわっ!”


ノヴァは何とかグリップを握りしめ、耐えていた


そんな中、突然の警告音!


ソナーに急接近する物体


凄まじいスピードで近づいてくる!


尋常ではない!


モビルスーツ? マリンクルーザー?


正面から来る!


「な、なに……ッッ!?」



ノヴァのすぐ目の前に巨大な口が迫る!


「ば、バケモノッッ!?」


咄嗟にノヴァはビームライフルを乱射!


海中での威力は拡散してしまうが牽制にはなる


その隙をついてジェロックは体勢を反転させ、正面からの物体をかわせた!


「サメなのッ? あんなバカでっかい??」


通常のサメの中でも大型種は5〜6メートルだろう


だがコイツはモビルスーツと変わらない


20メートルほどはあるのだ!


振り向きざまに再度ビームライフルを撃ち放つ


マリン・ジェガンも併せて攻撃する


2機の連携で弾幕を張る


サメは逃げていくかと思われたが、突如反転


まっしぐらにマリン・ジェガンへ突進していった!


バウッ! バウッ! バウッ!


ビームライフルを連射する


当たらない!


巨大なサメは恐れを知らず直進し、マリン・ジェガンに襲い掛かった!


この恐ろしい生物はこの機体の中に人間が居ると知っているかのように機体の腹部に位置するコックピットめがけて噛み付いてきた!


バキバキバキッッ!!


フレームと装甲がひしゃげた瞬間、


深海の水圧に耐えきれずマリン・ジェガンは爆散


そしてあっという間に爆縮して消えてしまった…


あまりに一瞬のことで、ノヴァは援護射撃しか出来なかった……


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