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「シャーク×サルベージ」

第8章 「イルカ・プール」


バルコニーではナオトの指の悪戯でエイプリルはいちど絶頂を迎えてしまった


ぐったりとバルコニーの手すりにもたれかかる


そのあいだにナオトは部屋の中を歩いて見て回り、クローゼットからバスローブを持って来てくれた


「ほら、エイプリルさん!そのままそこに座り込んでいたら風邪をひいてしまうよ」



エイプリルは“誰がこんな目にあわせたのよ”と言いたかったが

「ありがとう」と言ってバスローブを受け取った


「ボクは先にシャワーを浴びるね、あとからエイプリルさんも来て」

と言って部屋の端からシャワーを使う音が聞こえてくる


少し脱力感のあるエイプリルはカウチにぐったりとしてるところ、部屋のチャイムが鳴った


ルームサービスだ


ドアを開けるとボーイでは無く、フロントに居た知り合いの女性だった


誰にも出会わないよう気配りをして自ら持って来てくれたようだ


受付嬢は乾いた髪のままバスローブを羽織っているエイプリルを見て

「お邪魔のタイミングだったかしら?
 こちらは私からのサービスよ」


と食事のトレイの横にスキンの袋を数個忍ばせてくれていた


照れ笑いをするエイプリルに受付嬢は“安心して、誰にも言わないから”と一夜のアヴァンチュールを楽しんでとばかりにウインクをした


ドアを閉めて、トレイをテーブルに置く


フライドポテトをひとつだけ頬張るとエイプリルはその場でバスローブを脱ぎ捨て、裸のまま部屋を歩きナオトの待つバスルームへ向かっていった


“これ、使うかしら?”


手の中に袋をひとつ握り締めて…


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