「シャーク×サルベージ」
第9章 「対決」
巨大なサメ、メガロドンと先に戦っていたのはナオトたちのマリン・ジェガンではなく
ノヴァの新型機ジェロック二号機だった!
ノヴァは陸地へ向かうだろうメガロドンの動きを予測して先回りしていたのだ!
深海と違い、陸地に近い分だけ海中スペースが狭い
浅瀬であればビームライフルが有効的だが、ジェムとの攻防でそれは失ってしまっていた
魚雷も残りわずか
ノヴァはサーベルを振りかざしながら、機動力でメガロドンの行く手を遮っていた
だが、それも長くは続かない
メガロドンがジェロック目掛けて突進してくる!
体当たりだ!
ビームサーベルを振りかざす!
それをひらりとかわし、尾びれで機体を思いっきり跳ねのけたッ!
「し、しまっっったぁぁぁーーッッ!!」
ジェロックはグルグルと回転しながら浅瀬に激突した
メガロドンはこちらには向かって来ず、ビーチのほうへ方向転換してしまう
「ヤバッ!?」
だが叩きつけられた衝撃で機体が動かない!
一時的にシステムが固まってしまった!
「ああ……!!」
ノヴァはメインカメラをズームにすると、ビーチでは波打ち際で遊ぶ人々の姿が映し出された
ボールを追いかける子供たち
サーフィンを興じる若者たち
フロートで浮かぶ女性
ノヴァはグリップをガチャガチャと動かすが一向に機体は反応しない
歯ぎしりで歯が欠ける
今から目の前で大惨事が起ころうとしているのだ
そのとき!
隣の岬の方から凄まじいスピードで接近する機体
ディスプレイにも確認される
点滅する識別マーカー!
認識されたのは……
「カーソンのマリン・ジェガンッ!?」
マリン・ジェガンはジェロックを追い抜き、メガロドンまで突撃した!
反転してビーチに背を向けるメガロドン!
海面に頭を持ち上げ、大きな口を開き噛み付こうとしてきた!
マリン・ジェガンはその瞬間正面から魚雷を発射する
さらに魚雷を牽制にして、自身も機体の後部ブースターを最大出力! 海面から飛び立った!
宙を舞うマリン・ジェガン!
迫るメガロドンの口をかわし、頭部を超えて大ジャンプする!
交錯する瞬間!
ビーム・サーベルを引き抜いて、メガロドンの身体目掛けて突き降ろす!