テキストサイズ

「シャーク×サルベージ」

第9章 「対決」


開けっ放しのコックピットハッチにも、その鮮血が勢いよく飛び込んできた!



「わわわわわッッッ!?」


「うげぇッ」


コックピット内は真っ赤に染まってしまった!



近くで見ていたノヴァは“もう間に合わない!”と思っていたが間一髪機転を利かせて機体を反転させたマリン・ジェガンのパイロットに感心した


「アイツ、やるなぁ!
 ホントにカーソンか?」



だが



メガロドンはまだ死んではいなかった



野生生物の本能なのだろうか

身体がボロボロになっていても、目の前の動きのある物を“敵”とみなして襲ってくるのだ!



「まだッ!? 身体はぐちゃぐちゃになってんのに! 頭だけになってもまだ襲ってくるわよッ!? 嘘でしょーーーーッッッ!?」



先程の体当たりでスクリューも折れてしまったようだ


もう攻撃も出来なければ、退避も出来なかった



万事休す!



だが諦めていないのはメガロドンだけでは無かった



「コ……レ……で……も……、

 喰らえぇぇーーッッ!!!」



ナオトは緊急時用の離脱スイッチを押した!



途端にマリン・ジェガンの上半身と、下部のマリンブースターを接続していた拘束具を解除させた!



ロックが外れたブースターは勢いよく射出!


もともとモビルスーツの上半身に水中用ブースターを接続していたものだが、万一の事故のときブースターが爆発を起こしたとき誘爆を未然に防ぐためのロック機構のものだ


ブースターが爆発する事を想定した緊急離脱のため、凄まじい勢いで射出されるのだ



ドォォォーーーーンンン!



凄まじい衝撃!



「きゃああああああッッッ!!!」



コックピット内のパイロットも無事では済まない


それくらいの衝撃だった



それでもパイロットを生還させる為の機構のハズだ


ブースターそのものをミサイルのように撃ち放ったのだった!



メガロドンはブースターに喰らいつく!


いや、強制的に食らわされたと言っていい


しかし、


それでも、



衝撃を食らってのけぞったものの、ブースターごと噛み砕こうとしていく!




怪物に死は無いのか



その刹那!



ビシュュウッッ!!!



一筋の“光り”が一直線に伸びてブースターに命中する!


ビームライフル!!!


ストーリーメニュー

TOPTOPへ