
緋色の罠
第3章 緋の誘惑〜罠
警備員の男性は日頃から身体を鍛えていると聞いた。
なるほど。それですらっとしてスポーツマンのような体型なんだ。
結婚してからどんどん太り始め、締まりのない身体になってしまった夫とは全く違う。
木島さんはシンプルな白いシャツにカーキ色のラフなパンツというファッションだった。今日も夜から出勤なのだろう。
よく見ると肩幅が広くて厚い胸板をしている。着やせするタイプかもしれない。背が高いからほっそり見えるだけで実際は鍛えた筋肉質の身体をしているようだ。
この男性的な身体に抱かれたら…どんな感じなんだろう。
服を脱いだ木島さんを妄想したことはあるけれど実際に見たことはないから…
お湯が沸いた。
熱湯をティーポットに注いでから二つのティーカップと紅茶に合いそうなお菓子を銀色のトレーに乗せてリビングへ戻る。
「お待たせしました」
「すみません。ずうずうしくお邪魔しちゃって」
「いいんです。どうせ…昼間はわたしだけですから」
どうせ、からあとは声が小さく震えた。
わたしだけなんて…
あからさまに誘う自分が、恥ずかしく、そして少し哀しくなった。
なるほど。それですらっとしてスポーツマンのような体型なんだ。
結婚してからどんどん太り始め、締まりのない身体になってしまった夫とは全く違う。
木島さんはシンプルな白いシャツにカーキ色のラフなパンツというファッションだった。今日も夜から出勤なのだろう。
よく見ると肩幅が広くて厚い胸板をしている。着やせするタイプかもしれない。背が高いからほっそり見えるだけで実際は鍛えた筋肉質の身体をしているようだ。
この男性的な身体に抱かれたら…どんな感じなんだろう。
服を脱いだ木島さんを妄想したことはあるけれど実際に見たことはないから…
お湯が沸いた。
熱湯をティーポットに注いでから二つのティーカップと紅茶に合いそうなお菓子を銀色のトレーに乗せてリビングへ戻る。
「お待たせしました」
「すみません。ずうずうしくお邪魔しちゃって」
「いいんです。どうせ…昼間はわたしだけですから」
どうせ、からあとは声が小さく震えた。
わたしだけなんて…
あからさまに誘う自分が、恥ずかしく、そして少し哀しくなった。
