いつか、絶望の底から救い出して…
第6章 Mの正体
アタシの絵を好きって言ってくれた事も、描き続けてくれって言ってくれた事も、全部嘘だったって事!?
アタシが誰にも評価されないから,惨めだから哀れみで慰めてくれてたって事!?
そう思った瞬間、更なる怒りが湧き上がってきた。
「答えろって言ってんだよ!!」
両方の胸ぐらを掴み、激しく揺さぶる。
でも舞希はそれでも黙っていて……
目を泳がせながら唇を震わせている。
何かを言う訳でも無く、ただ唇を震わせている。
それがものすごく腹立たしい。
馬鹿にされてるような感じがしたのだ。