いつか、絶望の底から救い出して…
第6章 Mの正体
「やめなさい嘉齊さん!!」
「っく……!!」
みかねた真渕先生がアタシの襟首を掴み、舞希から引き離した。
「何やってるの!!」
間髪入れずに真渕先生の説教が飛んでくる。
「大丈夫ですか! 佐久良さん!」
真渕先生はアタシを叱りつけると、慌てて舞希の方へと駆け寄る。
舞希は掴まれた胸ぐらを押さえながら「大丈夫です」と答えた。
「なんて事するんですか!嘉齊さん!」
「──ッッッッ!!」
真渕先生はアタシの肩を掴むと激しく揺さぶった。
真渕先生はめったにこんな怒り方しない。
そんな真渕先生がここまで怒ると言うことは相当いけない事だったと言うことだ。