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「ねぇ舞希？アンタ前に一緒に絵描いてたってことあったよね？あの時手を抜いてたの？」

「…………」

「答えられないって事は肯定なの？」


びっくりするほど冷たい声だった。
普段の自分からは想像もつかない冷たく低い声。
そんな声を向けられた舞希は小さく震えていた。
唇を戦慄かせながら言葉を紡ぐ。


「ち、ちがう……俺は……」

「ふーん。否定するんだ？　でもその否定って“違う俺はお前が傷つくから”とか言うんでしょ？　アンタが最初から手を抜かずに真剣にやってくれたらこんなに傷つくことなんかなかったわよ！！」


最初は冷静に話していたアタシだったが、やられたことを思い出してしまい声を荒げた。

なんだよ……冷静に話したかったのに……

本当に感情って邪魔だな……