いつか、絶望の底から救い出して…
第6章 Mの正体
「そうやって喚き散らして何になるんですか?」
「──ッッ!!」
真渕先生がアタシを叱りつけた。
その間も舞希は何も言わず、太ももに手を置いて俯いているだけ。
その表情は今にも泣きそうだった。
「……です……か……」
舞希が糸より細い声で話す。
「?」
「で……す……か」
口からは発せられた言葉は小さく、聞き取るのが困難なほどだった。
「佐久良さん。言いたいことがあるならはっきり言ってください」
真渕先生の言葉に、舞希はゆっくりと口を開いた。