いつか、絶望の底から救い出して…
第7章 弱者に構うな
上昇していくエレベーターの中で、俺は瀬尾に対して疑問を抱いていた。
なぜ俺がMである事をあの人は真奈加の職場に言ったんだ?絶対口外しない約束だろ!?
「くそっ……!」
約束を破られた事に対する憤りを感じながら、俺を乗せたエレベーターは瀬尾がいる40階に着いた。
チンと言う音が鳴って扉が開かれると、俺は瀬尾の部屋まで早足で向う。
その間も湧き上がる怒りを抑えるのが精一杯だった。
瀬尾の部屋の前に着くと、俺はノックをせずにいきなり部屋の扉を開けた。