いつか、絶望の底から救い出して…
第7章 弱者に構うな
「瀬尾さん、これ以上真奈加を侮辱してみろ……分かってますよね?」
「……ふん、やれるものならやってみたまえ」
瀬尾は俺の警告を軽く鼻で笑う。
そんな瀬尾に苛立ちを覚えるも、今の手持ちのカードでは何も出来ない。
せめてもの仕返しにと、俺は瀬尾にこう言い捨てた。
「瀬尾さん……アンタがやった事で真奈加が自殺したら末代まで祟りますよ」
「おー怖い怖い。やれるものならやってみるといい」
俺の言葉に、瀬尾はヘラヘラと笑いながらそう答えるだけだった。
その瞳の奥にある無機質で冷たい視線に背筋が凍る。
これ以上コイツと話すことはない。
そう思い、俺は部屋から出て行くことにした。
「待ちたまえ佐久良君」
ドアノブに手をかけようとした時、背後から瀬尾に呼び止められた。