いつか、絶望の底から救い出して…
第8章 閉ざした心
【真奈加side】
あれからアタシはまっすぐ自宅に帰った。
帰った頃には外は夕焼けになっていた。
舞希はまだ帰ってないからまだ救いだ。
あんなことがあったんだ。顔も合わせたくない。
「はぁ……」
アタシはiPadをリュックから取り出すと、ソファーにリュックを投げ捨てた。
そのままiPad片手に向かったのは自室──
明かりもつけず、部屋に入ったアタシは勘だけでデスクに着いた。
「……はぁ……」
本日何回目下のため息と共にiPadを開く。
暗い部屋を照らすブルーライト。
眩しいそれが、今日は心地よく感じた。