いつか、絶望の底から救い出して…
第8章 閉ざした心
あれからどれだけ時間が経ったんだろう。
いつの間にか部屋は、投げ散らかした画材や、スケッチブックでぐちゃぐちゃだった。
絵の具や筆が床に散らばっている。
「…………」
アタシはその真ん中で呆然と座っていた。
片付けなきゃ、と思うけど体が動かない。
それにこの部屋はアタシしか入れないし、気にすることないかな……
舞希は今頃、瀬尾と打ち合わせしてるだろうし。
まぁ、どうでもいいんだけど。
舞希が何しようがアタシには関係ないし。
どうでもいいこと。
アイツが売れていくことも、全部どうでもいい。
こう思わないと、惨めさで発狂しそうになるから。