いつか、絶望の底から救い出して…
第8章 閉ざした心
どうしてこんなに辛い目に遭うんだろう。
別に悪いことなんてしてないし、人をいじめた事だってない。むしろいじめられてた方だ。
なのにどうして……!
悪いことしたヤツが良い思いをして、いじめられてる方が辛い目ばっかりに合うのはおかしいよ絶対に。
神様って本当に不平等ね……
マジでムカつく……
なんて思いながら壁を眺めていると、スマホの着信音が鳴った。
部屋に鳴り響くメロディーが雑音に感じる。
アタシはゆっくりと立ち上がるとスマホを手繰り寄せた。
着信相手を確認したアタシは顔をしかめた。
ディスプレイには『朔郎(クソジジイ)』と表記されていた。