いつか、絶望の底から救い出して…
第8章 閉ざした心
『相変わらず当主に向かって「アンタ」呼ばわりとは……全く礼儀知らずにも程がある』
「知るか!アタシは誰だろうと自分の道を邪魔する奴は許さないから!」
『お前は本当に生意気な子供だな。少し痛めつけてやる必要がありそうだ』
「やってみろよ!返り討ちにしてやるから!」
『ふん、口だけは達者だな。まぁ、その威勢の良さだけは褒めてやろう。だが、所詮小娘の能力ではワシには勝てん』
「……はァ!?」
アタシはその言葉を聞いてキレた。
コイツマジでムカつくわ!アタシは拳を強く握りしめると、そのまま近くのクッションを殴りつけた。
ボブ!と殴りつけた音が室内に響く。
しばらくして電話は切れた。