テキストサイズ

いつか、絶望の底から救い出して…

第8章 閉ざした心


その様子に彼は少し驚いた様子で「今、あかんかったか?」と尋ねてきた。

いや、あかんもなんも来たからには追い返せないでしょ?
アタシはそう言いたい気持ちを飲み込むと、極めて穏やかな声で話した。


「どうして城戸さんがアタシの家に入ってるんですか?」

「あぁ、浅倉から合鍵借りたんや。ちょっと真奈加が心配やから様子、見に行ってくれませんか言われて来たんや」


そう言って答える城戸さんに、アタシは複雑な気持ちになった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ