テキストサイズ

いつか、絶望の底から救い出して…

第8章 閉ざした心



「いや、部屋荒れてるからなんかあったんやなって思ったんや……」

「あ……」


城戸さんの言葉に、アタシはハッとなる。
ああ、そういえば、まだ片付けてなかったな。
後ろを振り返ると、そこには投げ捨てた参考書や、絵の具、ペンタブが散らばっていた。
それを見ていた城戸さんが口を開く。


「なんか職場であったやろ?真奈加ちゃん」

「──ッッッッ!!」

「何があったか言うてくれへん?」

「そ、それは……」


言って良いのかな?
言って馬鹿にされたりしないかな……

アタシは今日あった出来事を全部話した。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ