いつか、絶望の底から救い出して…
第8章 閉ざした心
アタシの話を聞いた城戸さんは怒りを露わにした。
「なんやそれ!そんなん言うやつアホやろ!」
「──ッッッッ!!」
あまりの怒り様に、呆気をとられてしまった。
同時に、ここまで他人事に怒れる城戸さんがすごいと思った。
だって城戸さんは、アタシと血の繋がりなんてない赤の他人なんだからほっとこう思えばほっとける。
それをこんなふうに怒ってくれるなんて…
なんだか彼に申し訳なかった。
あーあ、こんな暗い話しなかったらよかった…
なんて思ってももう遅い。
気持ちは吐き出してしまったのだから……
いまさらだけど、このネガティブな気持ちを吐き出してよかったんだろうか?なんて思ってしまった。