いつか、絶望の底から救い出して…
第8章 閉ざした心
「どうや?落ち着いたか?」
「はい……」
ベッドに座りながらアタシは城戸さんから手渡されたスープを受け取った。
即席のインスタントスープだけど、なんだか暖かかった。
城戸さんが作ったからかな……?
ズズッと、スープを飲み込む。
卵スープのまろやかな味が口に広がる。
あったかい……
なんだかホッとした。
「とりあえず、スープ飲み終わったら一緒に片付けようか」
「はい……」
アタシは返事をすると、スープをゆっくりと飲んだ。
胸に広がる暖かさが心地よかった……