いつか、絶望の底から救い出して…
第9章 あの頃と…
それができないから今、自分はここにいる。
生きた屍のように毎日を繰り返し、命が尽きるのを待っていた。
そんな俺を救ってくれたのが真奈加だった──
真奈加はこんな俺を救ってくれた。
不器用なりに声をかけてくれた。
感情表現ができない俺をサポートしてくれた。
手を握り、優しい言葉を掛けてくれた。
『舞希は感情が無いわけじゃない。表現するのが難しいだけなんだよ?だから楽しいこといっぱいしたら感情も表現できるようになるよ!』
『胸があったかくなるのは嬉しいって証拠だよ!よかったじゃん舞希!感じれるようになったんだね!』
『ありがとう舞希!助かったよ!』
笑顔の真奈加が脳裏によみがえる──