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いつか、絶望の底から救い出して…

第10章 佐久良舞希①


話していいだろうか?
俺が倒れた理由を……

そうなれば確実に、真奈加のことも話さなければならない。

真奈加に言われたことも全部──
真奈加は確実に浅倉から怒られるだろう。

そして、自分がアーティストMであることも話さなければならない。

俺に話す資格はあるのか?

俺が話せば誰が傷つく。
それが真奈加となれば、なかなか話す気になれない。

そんな俺に何かを察したのか浅倉は「まぁええわ」と言うと、再び付き添い用の椅子に座った。

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