いつか、絶望の底から救い出して…
第3章 亀裂
軽い冗談を交わしながらミルクティーを飲む。
いつもは甘いはずのミルクティーが、今日はなぜか、味がしない液体のように感じた。
アレ…味覚までおかしくなっちゃったのかな?
「ん?真奈加どうしたの?」
「そのミルクティーアンタが好きなやつだったよね?」
「え……?」
味を感じようと必死にミルクティーを飲むアタシの姿に、不思議に思った二人が声をかけてきた。
あ…やば…味、感じてないのバレちゃったのかな…
どうしよう…変に心配かけたくないし…
「あ、ごめん!さっき甘いもの食べたから味が分からなかった〜!大福食べてたから味覚バグっちゃったみたい〜!」
笑いながらそう言うアタシに、さりなと真由香が「バカね〜そりゃあ甘く感じないわ〜」と茶化してくれた。