いつか、絶望の底から救い出して…
第3章 亀裂
とりあえずなんとか飲み切った。
味なんて全く感じなかったけど…
コレ、アタシの味覚が壊れちゃったのかな…
だとしたらヤバイな…
これからコレだったら、なんも食べれないじゃん?
食べても味がわからないなんて…
冗談抜きで笑えない…
「真奈加…アンタ大丈夫…?」
隣にいたえりなが心配そうにアタシを見つめる。
その目は不安で揺れていた。
「え…あぁ、大丈夫だよ!何言ってんのさー!」
アタシはごまかすように、えりなの背中をバシバシと叩いた。
「さっきまで暗い顔してたからさ…心配で…」
「もー気にしすぎ!アタシが暗い顔なんてするワケないじゃん〜」
そう言って笑い飛ばしたけど、本当は苦しくて、胸が痛い。