いつか、絶望の底から救い出して…
第3章 亀裂
もうここにはいられないな…
あんなことしちゃったし…帰ろうかな…
「みんな、今日のカフェだけど…真奈加は調子悪いから帰ったほうがいいよ…」
「えっ…?」
アタシから何かを感じ取ったのだろう。えりながアタシに帰るように提案してくれた。
さすがえりな…アタシが言おうとしてた事を代わりに話してくれてる。
「ほら、このままここにいても色々ギスギスしちゃうじゃん?城戸さんと浅倉さんには私から言っとくからさ。今日は…ね?」
「う、うん…」
えりなの言葉に、アタシは小さく頷くと、机に出していたiPadとペンケースをカバンへとしまった。
その間もさりなと真由香は不満そうに、アタシを見つめていたが、わざと気にしないようにした。
「ごめんみんな…もう帰るね…」
席から立ち上がると、カバンを肩にかける。
いつもは軽いはずのカバンも、今は錘が付いてるように重い。
「うん、お疲れ…」
そう言ってくれたのはえりなだけだった。
アタシは二人に「ごめん…」と再び謝罪をしたけど、二人からの返事は一切なかった。
まぁ当然だよね…あんな事した後だし…