いつか、絶望の底から救い出して…
第4章 Mの絵
「真奈加、ゆっくり呼吸をしろ!」
「ハァ…!ハァ…!」
舞希に言われた通り、何とか呼吸をしようと、必死で息を吸い込む。
その間も舞希は、アタシの背中を優しく摩ってくれた。
「ハァ…ハァ…」
やがて呼吸が徐々に正常へと戻っていく。
だいぶん息を吸うのも楽になって来た…
「ハァ…ハァ…あ、ありがとう舞希…」
アタシは胸を摩りながら舞希にお礼を言った。
「いや、真奈加が楽になったならそれでいい?シチューは食べられそうか?」
舞希の言葉に、アタシは首を縦に頷いた。
「あ…う、うん…だ、大丈夫…」
幸い食欲には影響ないから食べられるな…
「そうか、それは良かった」
アタシの言葉に、舞希は安心したように微笑んだ。
普段の無表情からは考えられない年相応の微笑。