
diary
第2章 全ての始まり
私は驚いて少し後退りした
「ふふ笑、怖がらなくても大丈夫だよ。さっきまで診察していた医者だから。」
なんだ医者か……
でも健康診断行ってないしバレたらめんどくさくなりそう。医者とは極力関わらないようにしないと
私は会釈して屋上を離れようとした
「あっ君待ってよ。先生ここの卒業生なんだ。少し話に付き合ってよ。」
私は声をかけられ足を止めた
卒業生?だから何。私は医者とは関わりたくないんだけど
でも今屋上を出て楓とばったり会ったら嘘ついた事がバレる。それもそれでめんどくさい。というかそっちの方が危険な気がする
少しだけ時間潰しと思って聞くだけ聞こうかな
そして私は元いた場所に戻った
「あっ戻ってきてくれた笑、正直戻ってこないかと思った」
あなたが待ってって言ったから戻ってきたんですよ。あと時間つぶしのために……
そんな事心で思っても初対面だし男性だし相手は医者だからそんなことは言えるはずもなくただ黙って聞いていた
「君すごく大人っぽいね。中学生とは思えない。まさか高校生だったりする?」
私は帰る人達を見ながら首を横に小さく振った
「だよね笑、だって制服が違うもんね、君人と話すの苦手?」
私は小さく縦に頷いた
「そっか。じゃおじさんの昔話でも聞いてて笑
先生が学生の頃にあのもんの近くにある噴水ができたんだよ。何年前かな…15年ぐらいかな?デザインが3種類あって中等部の生徒全員に配られてどのデザインがいいですか?って人気投票みたいなのがあって結局あれに決まったの。
先生が選んだのとは違うのになっちゃったけどね笑」
そうなんだ……初めて知った。
先生は自分の事おじさんと言っているが見た目は20代に見える。そして暖かい雰囲気があって人の心をつかむ事が上手。まさに小児科医って感じの人
