100回射精したら付き合ってあげる♡
第5章 タイムロス
「いやいやいや!それはズルいよ!俺だって最後まで歌ってれば!」
「最後まで歌わなかったのが悪いよね?」
雪ちゃんはそう言ってにこっと笑った。
やっぱり今日の雪ちゃんはガードが固い…
「お願いします!もう1回!」
「ダーメ」
雪ちゃんはそう言い放ってパットで曲を選んでる合間も俺は雪ちゃんに抱き着いて項垂れていた。
「ねぇ、海斗?これ歌える?」
「歌えるけど…もう1回挑戦させてくれるの?」
「させないけど。一緒に歌う?」
「……うん…一緒に歌う」
キス出来なかったのはかなり残念だったのに、デュエットを歌ったらめちゃくちゃ歌いやすくて普通に楽しんでしまった。
結局今日の分は1回しか出来ずこの日の雪ちゃんとの時間は終了してしまう。
会計を済ませた後で雪ちゃんが手に付いた俺のをちゃんと洗いたいと言い出して雪ちゃん待ちをしていると声を掛けられる。
「武山じゃんー!カラオケ?」
「おぉー!今終わって帰るところ」
声に振り返るとクラスの女子とその友達らしき女の子が入ってきた。
夏休み中なのでこの辺りは知り合いばかりだ。
「うちらともう1回行っちゃう?」
「行かねーよ!もう全力尽くしてきたから!」
「ノリわるーい!今度一緒に行こうよ」
「おう、いつものメンバーで行く時声掛けるよ」
「2人でって意味ー」
「ふはっ!またそういう冗談な?騙されないし!」
いつも雪ちゃんに騙されてクセにどの口が言ってるのか。
その2人が入っていった後で、入れ違いで雪ちゃんが戻ってくる。
「ごめん、御手洗混んでて…」
「全然いいよ!行こうか」
「……うん」
カラオケを出ると、雪ちゃんが俺の小指を掴むから許可も出てないけど手を繋いでやった。
そして、雪ちゃんを家の前まで送る。
「それじゃあ…また新学期ね」
「待って、新学期じゃなくてまだ夏休み2週間もあるから会いたいんだけど……駄目かな?」
そう言って雪ちゃんの手を握った。