獣人さんが住む世界で大っきいカレに抱き潰されるお話
第1章 痛かったら抜いてくれるらしい*
「………え?」
「獣人は雄だけ。つまり、俺らの相手は人間の女だ」
突然、ズルルルル…と、下半身を埋めていたものが後退していく。
ほっとするよりも息が詰まる。
挿入っていた部分の熱さの名残りと空虚さに。
そんなにも馴染んでいたのかと驚き、内部がジンジンと疼く。
すると去っていくのと同じゆっくりとした速さで、また進んでくる。
「あああ、ああああ………」
悲鳴にしては甘い喘ぎが勝手に喉から漏れてしまう。
「三回目。いい声が出るようになったなあ?」
細く尖った切っ先が潜り込む直後に、太い陰茎が膣襞を擦りあげる。
改めて、膨大な圧迫感に口をぱくぱく開ける事しか出来ない。
「分かるか? 俺のに食いついて喜んでるだろう。これだけ慣らしたんだ」
さっきよりもさらに腰をせり出した彼に、私が仰け反って上へと逃げる。
「ひい…っ!」
獣人が私に覆いかぶさり、下着からプルンと全て飛び出た私の乳房を舐め上げながら、もどかしい程の速度でもう一往復をくれる。
「四回目」
逃げ場が無くなった私の、深い所を押し上げる。
「んぁあああああっ!」
怒張に最奥を小刻みに揺らされ喉を晒す。
ねちっこく掻き回し、休む間もなく感じる部分をグリグリ摩擦する。
「……俺の名はセイゲルだ」
今さらの自己紹介。
難関を突破して、この世界の門をくぐった私が初めて目にした獣人。
彼の、逞しい腰が私の足の間にある。
「どうだ、まだ痛むか」
「あ、はあっ…」
低く膝を折った彼が、ゆっくり腰を回す。
太いペニスに広げられた腟内は彼を阻んでない。
それどころか、憎々しい量の蜜をたたえて彼の形を覚えようとしている。
お腹側の壁に沿って押され、尿意に似た感覚にギュッと彼のペニスを引き絞る。
「そ、そこは…っ」
「痛いかと訊いてる。 人間の男の方がいいのか」
彼と較べるとずっと華奢で小さな人間の男性。
私は過去に、二人の男性と経験があった。
彼らとの行為をよく思い出せない。
なぜって彼らは、自分の快楽だけに夢中で、会話も視線さえもなかった。
これとは全然違う。