リバース!(R-18)
第1章 思い出したくない出会い
「仕事っ!?」
ルーシーは飛び起き、扉へと飛びついた。これで冷房器具が買える。冷房器具どころか食べ物を買うお金もなかったのだが、ルーシーはうきうきと向かった。
勢いよく扉を開けると、そこには顔をしかめた金髪の男性が立っていた。
「…何この部屋。汚すぎ。暑すぎ。なんか変な臭いするし…最悪」
開口一番、それかよ。ルーシーは期待外れやら見ず知らずの男にいきなりそんなことを言われる理不尽さやらで、あんぐりと口を開けた。
「あんた誰よ」
事実だったので内容については全く気にしていなかったルーシーは、呆然と聞いた。状況がつかめず、それしか言葉が出なかったというのもある。
「俺はグラン・モルト。あることを頼まれてここにきた。だがもういい。帰る」
そう言うと、グラン・モルトと名乗る人物は踵を返して去ろうとする。
「ちょっ、ちょっと!待ちなさいよ!」
「何?」
「“あることを頼まれてきた”って言ったわね?“あること”って何よ」
「おまえに言う必要はもうなくなった。なぜなら、今からそれを断りにいくからだ。おまえみたいなやつと組めるわけがない」
グランが再び踏み出す。
「どういうことよ!組むって誰と誰が?頼まれたって誰によ!?」
全く話の見えないルーシーは、慌てて叫んだ。
「ルイーゼ先生に、落ちこぼれ剣士のおまえと、天才魔導師の俺が、ある依頼をこなすためにパーティーを組むように頼まれた。だがその話はもうなくなった。いくらルイーゼ先生からの頼みとはいえ無理だ。断る」
ルイーゼという女性は、ルーシーが通う学校の教諭だ。魔術、剣術など様々な分野において実力者であり、生徒たちの尊敬を集めている。
ルーシーは飛び起き、扉へと飛びついた。これで冷房器具が買える。冷房器具どころか食べ物を買うお金もなかったのだが、ルーシーはうきうきと向かった。
勢いよく扉を開けると、そこには顔をしかめた金髪の男性が立っていた。
「…何この部屋。汚すぎ。暑すぎ。なんか変な臭いするし…最悪」
開口一番、それかよ。ルーシーは期待外れやら見ず知らずの男にいきなりそんなことを言われる理不尽さやらで、あんぐりと口を開けた。
「あんた誰よ」
事実だったので内容については全く気にしていなかったルーシーは、呆然と聞いた。状況がつかめず、それしか言葉が出なかったというのもある。
「俺はグラン・モルト。あることを頼まれてここにきた。だがもういい。帰る」
そう言うと、グラン・モルトと名乗る人物は踵を返して去ろうとする。
「ちょっ、ちょっと!待ちなさいよ!」
「何?」
「“あることを頼まれてきた”って言ったわね?“あること”って何よ」
「おまえに言う必要はもうなくなった。なぜなら、今からそれを断りにいくからだ。おまえみたいなやつと組めるわけがない」
グランが再び踏み出す。
「どういうことよ!組むって誰と誰が?頼まれたって誰によ!?」
全く話の見えないルーシーは、慌てて叫んだ。
「ルイーゼ先生に、落ちこぼれ剣士のおまえと、天才魔導師の俺が、ある依頼をこなすためにパーティーを組むように頼まれた。だがその話はもうなくなった。いくらルイーゼ先生からの頼みとはいえ無理だ。断る」
ルイーゼという女性は、ルーシーが通う学校の教諭だ。魔術、剣術など様々な分野において実力者であり、生徒たちの尊敬を集めている。