テキストサイズ

──拝啓、支配様

第4章 4

「それじゃあお邪魔します……」

扉を開く。

開いた途端、状況を理解した。

その部屋にあったのは粗末なベッドだけだった。

布団は乱れ、ど真ん中に簡素な縄が丸めて置かれている。

あ​───────……これは。
はめられた。

冷や汗が伝ったその瞬間、がしゃん! と、僕を閉じ込める音が聞こえる。

​───逃げ出そうにも、動くことすら出来ない状況に追い込まれ、震えて動かない身体に自身よりは大柄な男が迫る感覚がした。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ