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──拝啓、支配様

第1章 1

 本当に憂鬱だ。最悪な始まりの日だった。

 フラフラとした足取りで校門を出ようとしたら、今1番会いたくない人物が声を掛けてきた。

「あ、宮本くん。お疲れ様──って、どうしたの、顔真っ青だけど……」

「大寺先生……
 少し、話があって……」

「? 何かな」

 自分は確かに酷い顔をしていただろう。だが、確かめずにはいられなかった。

 と、いうか早く否定して貰いたかった。

 誰でもいいから嘘だと言って欲しかったのだ、自身のくだらない妄想だ、と……。

「先生の言ってた事件調べたんですけど……アレって……
 教師が犯人なんじゃないですか?」

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