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──拝啓、支配様

第2章 2

 物の見事に震えた、頼りない声だ。

 それでも問いは止まない。

「────この学校は……一体何が起こっているんですか?」

 震える僕を───。不安げに尋ねる僕を……。彼は宥める事もせず、見詰め返すだけだった。

「ごめんね、宮本くん。こんな事に巻き込んでしまって。でも、宮本くんの知りたいことは直ぐに分かるから……だから、僕に少し付き合ってくれないかな?」

 仕方なく……いや、やや自然と、僕の首は縦に動いた。

 彼は、本当に申し訳なさそうにしながら、ひとつの教室の扉を開いた。


 扉が開かれれば、そこには、少女が4人居た。

 本を読んだり、パソコンを眺めたり、スマートフォンを覗き込んだり。
各々好きに過ごしていたが、扉が開いた瞬間、自然とその視線は真っ直ぐにこちらに向かった。

 その中の本を読んでいた少女が、口を開いた。

「先生……その人は?」

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