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──拝啓、支配様

第2章 2

「この人は、宮本愛次くん。ほら、新入生代表の挨拶で立ってたでしょ?」

 言葉に彼女は「嗚呼…」と、思い出したように、頷く。

「それで、なんで彼がここに……」

「ああ…それはね。彼に、ちょっと事件のことを詳しく教えよう、と思ったからなんだ。僕達の活動の事も」

 活動……?

 4人の瞳が、深刻そうに揺れ動く。

 不安げにこちらを見詰め、そして反らされた。

「なんで新入生なんかに……」

 スマートフォンを見詰めていた金髪の生徒が当たり前の疑問を告げる。

 どことなく日本人らしくない美しさを持つ彼女の言葉に、僕も軽く頷いてしまった。

 ───なんで僕なんかに、と。

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