
──拝啓、支配様
第2章 2
軽く挨拶を返す。
また沈黙が流れそうになった所、美麗が「杏菜」と、促す様に声を上げた。
チッ、と小さな舌打ちの後、スマートフォンに厳しい視線を向けているツインテールの少女が口を開く。
「遠野杏菜です。2年2組でーす」
間延びした声で名乗り終えた後、チラリと瞳をこちらに向け、彼女はうんざりした様な表情で、視線を液晶に戻す。
「趣味はカッコイイ男の子とかイケおじとデートすることでーす。男の子は好きだけどアンタみたいな陰キャはパスだからジロジロ見ないでくださーい」
「……は?……」
───流石に失礼じゃなかろうか。もしかして、やたら僕に対して当たりが強いのは、僕が好みのタイプじゃないから?
だからってそんな態度を取らなくても……。
また沈黙が流れそうになった所、美麗が「杏菜」と、促す様に声を上げた。
チッ、と小さな舌打ちの後、スマートフォンに厳しい視線を向けているツインテールの少女が口を開く。
「遠野杏菜です。2年2組でーす」
間延びした声で名乗り終えた後、チラリと瞳をこちらに向け、彼女はうんざりした様な表情で、視線を液晶に戻す。
「趣味はカッコイイ男の子とかイケおじとデートすることでーす。男の子は好きだけどアンタみたいな陰キャはパスだからジロジロ見ないでくださーい」
「……は?……」
───流石に失礼じゃなかろうか。もしかして、やたら僕に対して当たりが強いのは、僕が好みのタイプじゃないから?
だからってそんな態度を取らなくても……。
