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──拝啓、支配様

第2章 2

 どこの学校にもあるものだが、余り良いイメージはない。どうせ下らない悪口やイジメ……。噂の溜まり場になっているんだろう。

「こればかりは見てもらった方が早いと思うけれど」

 美麗はそう告げて、自身のスマホを取り出し、学校裏サイトを開く。

 黒い装飾の簡素なサイトは、僕の想像通りの掲示板で溢れていた。

 恋バナから、悪口……噂話まで。こんな事を言っては失礼だろうが、女の子の好きな話題はある程度網羅しているように見えた。

 そんな中ひっそりと、その掲示板は存在していた。

『拝啓、支配者様』

 噂話に混じったタイトルは、それだけやけに抽象的で、手紙の始まりのように書かれたそれは、かなり異質に映った。

「支配者……様」

 思わず口に出した所で、美麗の指は迷うこと無くそれをタップする。

 黒背景に白い文字が疎らに映し出され、異常な会話が僕の視界に映った。

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