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──拝啓、支配様

第3章 3

「僕を​─────
 一体どうするつもりですか?」


「何がしたいんですか、あなたは…………」

 震えた声はそう問い掛ける。
 本当は叫びたかった。然し、それが出来るほどの余裕は、喉に力を入れる余裕は今の僕に残されていなかった。

 吐き出した言葉に、大寺は表情を崩す事もなく、紫煙と共に答える。

「殺すつもりだが?」

 明日の天気でも告げる様な響きだった。
 何の感情も篭っていない、決まったセリフを吐くような響きで、彼は僕の人生の終わりを告げる。

「何でですか、何でこんな事したんですか!」

「何でってそりゃあ……」

 もう何回繰り返されたか分からない言葉だ。大寺はそれに対し、面倒くさそうに紫煙を吐き出し、頭を掻く。そして一歩足を踏み出して僕との距離を詰めた。

「面白そうだからだよ」

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