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──拝啓、支配様

第3章 3

「僕を入れて貰えますか? 倶楽部に」

ㅤその言葉に彼は睨みつけるような目で答える。 ︎

「…今すぐ、その音声を汚く穢して、君が死んだあとに流出させてやってもいいんだよ? 破滅なんて知ったことではないからね。

ポルノやら処刑映像なんてのはそれなりに需要があるから高くつくよ。

君を犯して無惨に殺すまで、今から映像もつけて撮ってやろうか?」

ㅤ──怯むことはない。脅しだ。分かってる。分かっているが、少しばかり矢張り怖い。

ぞくり、と、背中を襲う恐怖に、僕はそれ以上の好奇心を上乗せして答える。

ㅤこうなってしまった以上、逃げるなんて出来ない。

「ご自由にどうぞ、只、貴方だって此処で終わらせるのは馬鹿みたいだと、そう思っているんじゃないですか?」

「…………

とんでもない男だ。気に入った」

ㅤ沈黙の後、彼は微笑んだ。そして微笑み、とんでもない言葉をぶつけるのだ。

「お前は誰よりも無惨に、最後に殺してやろう。

有り余る絶望と、有り余る信頼を其の身、心に植え付けた後、

出来うるだけ、残虐に殺してやる。

お前は、俺に着いて来たことを、

身を委ねたことを。

俺にくだらない賭けを挑んだ事を。

 其の身、其の命を持って精算しろ!」

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