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──拝啓、支配様

第1章 1

 共学になったことで、成績優秀な男子でも通えるようになった。

 有名で由緒正しい学校。

 入学するだけで人生が約束されるような、そんな学校。その学校に───。僕は自分の意志とは関係なく推薦された。

 中学の担任に推薦され、親は大喜びだった。僕はそれにただ従っただけだ。

 くだらないと思いながら。

 それだけだった。

 かといって、自分の意見がないのか、と問われればそういう訳じゃない。と言いたい。

 僕だって言いなりのまま生きたい訳じゃなかった。

 だけど、叱責や怒鳴り声は怖かった。

 何より、めんどくさいのだ。

 自分の意見を言ったところで何ひとつ認められた事なんてない。

 ああでもない。こうでもない。古臭い理論と、言葉の暴力、罵声で僕の意見は幼い頃から殺されて来たんだ。

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