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──拝啓、支配様

第4章 4

だって、彼こそが“支配者”なのだから。


​───“支配者。”


その言葉からどんな印象を覚えるかは、人それぞれかもしれない。


だが、“人を支配する者”なんだ。

そこに普通の感情が、介在しているわけが無い。
そこに有るのは畏怖。

恐怖とも崇拝とも言える感情が、横たわっている事だろう。

おそらく、上下関係はキッチリしているはずだ。
彼が絶対的に上で、彼女たちが下なんだ。
だから、僕みたいな一年生が、大寺を出し抜くなんて有り得ない。

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