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──拝啓、支配様

第4章 4

たかだか首席で入ってきただけの、少年によって想定外の自体が起こりうるはずがない。

そういう事なんだろう。

現に、部室の開かれた扉の隙間から見えた彼女達の表情は、実に一辺倒だった。


​───驚いている。


​───そして怖がっている。


​──何に? 大寺に? ここに居る僕に? 計画が失敗した事に?


いいや、きっとその全てだ。

全て怖いのだろう。そしてこれからどうなるか、それが彼女達の一番の恐怖だろう。

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