
──拝啓、支配様
第4章 4
「皆、少し話せないかな?」
大寺がいつもの口調で尋ねる。
声色は穏やかだった。
だから、少し一同は安心したのか、渋々ながらもドアを開けた美麗と、覗く三人の首が縦に動いた。
美麗が、僕たちが入り易いように大きくドアを開く。それに倣うように、僕と大寺は部室の中に入った。
改めて一同と相対する。
皆の表情は、混沌と言い表すのが適切だろう。
怯えと不安と疑心暗鬼。
そしてどこかに感じる嫉妬や不快。
其の全ての嫌な感情が僕に向かい、綯い交ぜになって襲いかかってくる。
可愛らしい女の子4人から向けられる視線とはいえ、押しつぶされそうになる。
思わず尻込みしてしまいそうだが、誇りに思っていいだろう。
──この僕が計画を狂わせ、大寺を出し抜いたのだから。
きっと彼女たちにとって、これは想定外だ。
大寺がいつもの口調で尋ねる。
声色は穏やかだった。
だから、少し一同は安心したのか、渋々ながらもドアを開けた美麗と、覗く三人の首が縦に動いた。
美麗が、僕たちが入り易いように大きくドアを開く。それに倣うように、僕と大寺は部室の中に入った。
改めて一同と相対する。
皆の表情は、混沌と言い表すのが適切だろう。
怯えと不安と疑心暗鬼。
そしてどこかに感じる嫉妬や不快。
其の全ての嫌な感情が僕に向かい、綯い交ぜになって襲いかかってくる。
可愛らしい女の子4人から向けられる視線とはいえ、押しつぶされそうになる。
思わず尻込みしてしまいそうだが、誇りに思っていいだろう。
──この僕が計画を狂わせ、大寺を出し抜いたのだから。
きっと彼女たちにとって、これは想定外だ。
