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──拝啓、支配様

第4章 4

「……僕はね、彼に脅されたんだ。
僕の言葉を録音して、家のスマホに、バックアップを取ってるって。

……彼が死んでも、家に証拠が残ってしまう。
それはとても面倒だから。
だから……仕方なく……」

なんて……。


なんて被害者地味た言い訳だろうか。


お前が人殺しなんてしているのがいけないんじゃないか。

其れも下らない、自分の快楽のために。
くだらない。


勝ったのは僕なんだ。
勝たなきゃ快感には、ならないだろうに。

嗚呼、本当にくだらない。



「​───────はあ?」

突如、僕の思考を急停止させたのは、そんな生意気な声だった。

遠野 杏菜だ。

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