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──拝啓、支配様

第4章 4

「宮本」

僕の思考を断ち切るように大寺がこちらに声を掛けてくる。

「何ですか?」

「お前、勝ったつもりだろ?
余り粋がるなよ。一度勝ったくらいでなんだ。
最終的に、勝つのは俺だ」

「……」

彼の瞳は、とても鋭くこちら睨みつけていた。それに対して僕は……。

「そういうのは、勝ってから言ってください」

そう、告げていた。



†††



「一体、どこに向かっているんですか?」

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