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AI時代のヌードモデル

第3章 少年と彼女の事情

少年の彼女はセックス恐怖症だという。

少年が彼女の服を脱がせ、下着のうえから愛撫するが、絶対に彼女は一糸まとわぬ姿にはならないという。

つまり、ブラジャーは抵抗なく外すのだが、ショーツは強固に拒んだ。

愛撫に反応し、高い声も遠慮なく放つし、
乳房をいじめていると、やがて彼女は脚をばたつかせる。
ショーツの染みが確認できてしまう。
膣内の受け入れ準備ができたということにほかならないのだが、
ここに、少年が挿入していいのは、最大限譲って、指だけという非情なルールがあった。

中学卒業間近の、激痛と恐怖の悪夢のような処女喪失の記憶が、男性器をかたくなに拒ませていたのだ。

だから、少年は脱衣さえ許されなかった。ときには屈辱さえ覚えながら、彼女のショーツに指をくぐらせるのだった。

舌や指で責め、彼女をあえがせるだけなら少年が裸になる必要は確かにない。

彼女のほうとしては、膣を刺激するものは指もペニスも同じことであり、
むしろ妊娠のリスクがない指のほうがいいと無意識に思っているのかもしれない。

いわばオナニーの手伝いをさせられているような少年。

少年は、彼女の処女を奪ったモト彼を憎んだ。

油断していたところを襲い、服を引き裂いたというデートレイプ。
しかも、野外だったという。
──性急な挿入。気絶しなかったのが不思議なくらいの激痛。

トラウマは消えない。

そのせいで、愛する少女の全裸を見ることも、その最奥に最高の悦楽を与えられることもできない──

憎んでも憎みきれない。


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