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AI時代のヌードモデル

第5章 筆おろしです

次々にあられもない姿をとらされてデッサンされていくうちに、規定の90分が過ぎた。
モデルとしての時間は終了である。

私は枕の下に隠しておいたショーツを穿いた。

画材を片付けた少年に、下着一枚の私が、キスをした。

言葉は要らなかった。

女性が服を着ようとしない理由なんて、一つしかない。

少年はすみやかに下着まですべて脱ぎ、私をベッドに運んだ。

私は押し倒された。
私の乳房に、少年が手を触れてきた。

そうだ。もっと大きな欠点がAIにはあった。
視覚のみの存在でしかないのだ、AIは。
触って実在を確かめる──生身にしかできないこと。

「はぁ・・・」
AIには出せない声が出た。
また私の勝ち。

「あんっ」
乳首が甘噛みされ、ビクンとなる。

手が、まさかの臍(へそ)を責めてきた。
(ええっ?)
逆の手が脇の下に。
(やだっ)

挿入が許されないからこそ、全裸になった恋人の体表を最大限に活用しようとした工夫の成果だろうか。

ショーツだけの裸体に、変態じみた愛撫がえんえんと続いた。

素肌への辱しめを尽くしたあげくに、
ようやくショーツに手がかかった。
そこが露わにされれば、愛撫もそこに集中するだろう。仰向けの私は腰を浮かした。

新たに購入した恥ずかしいコットンの純白。

両サイドを両手でつまみ、ゆっくりと引き下げられるショーツ。恥毛が立ち上がるのがわかり、恥ずかしかった。

白布が抜き取られ、再び完全な裸身をさらす私。

私は目を閉じた。
抵抗はしません、という意思表示だ。

案の定、膣に押し入ってくるものがあった。

(指だな)

童貞終了は最高のタイミングにしたいだろうから、当然だと思った。

「あ、あ、あっあっ」

激しい摩擦運動が始まった。

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