子猫ヒーロー
第1章 子猫ヒーロー
ちょっと、怖いもの見たさで啓二さんの家のテレビをつける。
会社が指定したマンションらしいが、ネット環境がバッチリ完備されており、家具も家電も最初から備え付けられていたこの物件…福利厚生がしっかりしていてめっちゃホワイト企業である!
なので―――備え付けのテレビはネットと繋がっており…簡単な検索などはテレビで出来る!
僕は検索画面に【気象戦隊ケ・セラ・セランジャー】と、入力した。
すると、秒もしないうちに…子供向け戦隊ヒーローがヒットした。
画面いっぱに出てきたのは、日曜日朝の…戦隊ヒーロー。
しかも――――…皆………
「い…イケメン…ばっかり…」
近年まれに見る…顔面国宝のオンパレード!
――――なっ、なに?凄いイケメンばっかり…
大人のお兄さん達が…カッコいいポーズを取って画面いっぱい笑顔を振り撒いている。
スワイプして別の画面にしてみると…今度はカッコいいポーズで悪に立ち向かってる姿が写し出された。
「///えっ、でも……なんで?まさか…///」
僕は画面を見つめ……固まる…
―――だって!だって!
テレビのリモコンを握りしめ…更なるパニックに僕は言葉を失う……
「毎週……録画?してるじゃん!」
そう、啓二さんは朝の戦隊ヒーローを毎週録画予約していたのだ!
「イケメン……に、乗り換えた?」
僕は体から血の気が引くのがわかり…ヘナヘナと床に座り込んでしまった。