子猫ヒーロー
第1章 子猫ヒーロー
「もう!啓二さんのバカ!」
「え!?ユナ?どうした―――っ!えっ?泣いてる?どうした!怪我でもしたか?」
タイミングがいいのか悪いのか啓二さんがお風呂から出てきた。
「ん?―――ユナ?」
僕は床に座り込みボロボロ泣いていたが…手にしていたテレビのリモコンを啓二さんに投げつける!
「浮気者!ずっと僕を愛してるって言ったくせに!エッチも僕じゃないともうイケないって言ってたのに!嘘つき!」
「は?ユナ?何を言ってるんだよ?その通り―――俺はユナのアナルじゃないと…もう満足出来ない体だぞ?浮気?何のことだよ…って////////あっあああああああ…これ…見ちゃったのか?」
啓二さんはテレビの画面が戦隊ヒーローになっている事をしり焦りだした。
―――やっぱり…戦隊ヒーローの誰かに///乗り換えたんだ!
「///ユナ!違うって…これは!これは…///この【ケ・セラ・セランジャー、ピンクの小春(こはる)ちゃん】がちょっと成長したユナに見えて///ついつい…推し活を…してしまい…」
「は?推し…活?」
―――ん?見るからに、ケ・セラ・セランジャーのピンクって女の子だよね?
これが…僕の少し成長した姿に……見えた?
すると、啓二さんはテレビのリモコンから録画画面に行き、ケ・セラ・セランジャーの動画を見せる。
おかっぱの髪を風になびかせ…桜吹雪を使って敵を倒す……ケ・セラ・セランジャーピンクの小春ちゃんが優雅に戦うシーンを見せられても……
返答に困る…
「その…小春ちゃんが僕ににてるから……浮気をしたと?」
「浮気?いやいや、違う!推し活!ただ応援してるだけ!だって……ユナに見えて///課金したくなるんだよ!」
―――課金?ん?ど~言うこと?
僕が「は?」見たいな顔でいると、啓二さんは部屋のクローゼットから紙袋を取り出した…。
「これ///ユナに似合うと思って……公式のファンサイトから買ってみた」
紙袋からは―――…ピンクのコスチュームが出てきた。
「ピンク…だね?」
「そう!ケ・セラ・セランジャーピンクの///戦闘コスチューム!ユナのサイズで買ったからピッタリだと思う!」
「////ん~~~~~~~~~~!?」