テキストサイズ

【AI時代のヌードモデル】バレリーナの理恵ちゃん

第2章 脱がせちゃった

次は、仰向けから片足を引き起こし、胸の上に載せて、ぴんと伸ばすポーズ。
魅惑の股関節。
かなりの広範囲からそこが観察できてしまう。

いつもはレオタードだから、大丈夫なの?
いま、薄地のショーツに同等の信頼を寄せているの?

あっ。

いまだに理恵ちゃんを指名する日曜画家は、彼女がバレリーナであることを知っているはず。

下着一枚身につけていない彼女に、こんなポーズを指示しているんじゃ・・・・・・。

彼女が足を入れ換える。パステルブルーの布は忠実に追随する。

私、もうだめかもしれない。

ストレッチを終えたバレリーナは、椅子の背もたれを代用品として、バー・レッスンを始めた。

「裸足だとポアント(爪先立ち)ができないけど、ロン・ドゥ・ジャンプ・ア・テールなら」

まずは足から普通じゃない。
すれ違うクルマのように、右の爪先と左の踵が隣合うというポジションから始まった。

床(テール)につけた脚(ジャンプ)で円(ロン)を描くというフランス語のとおり、
軸足は凛と立ち、もう片脚は優雅に舞った。

この美しい動きを生み出す筋肉を観察できているという至福感は例えようもなかった。
これがロマンチック・チュチュなら隠されてしまうのか。もったいないわ。
(水平に広がる、お尻丸出しのモダン・チュチュなら、しっかり見える──コラコラ)

「一番人気のポーズ」

バレリーナは上体を反らせた。
右手はバー(あ、背もたれ)をつかんだまま、まっすぐ伸ばした左手に引っ張られたように頭ごと上体が倒れた。
左脚は自然に引かれ爪先立ち気味になる。

強調される、胸とお尻。
たまらない。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ