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Kalraの怪談

第29章 二十九夜目:SNS

【SNS】

先日、私が都内某所のカフェで聞いた会話。

残念ながら、自分の真後ろで話されていたことだったし、振り返ってジロジロ見るようなこともできなかったので、どんな人が話していたかまではよくわからない。
ただ、声や話しぶりから、どうやら高校生くらいの若い女性二人組だろうと思えた。
二人を仮にA、Bとしよう。

A「ねえ、『サトルくん』って知ってる?」
 B「何それ?」
A「知らないの?結構、言ってるよ、みんな」
 B「えー知らない」
A「ちょっと、怖い話なんだけどさ」
A「SNSでサトルくんと友達になると、ある日連れてかれちゃうんだって」
 B「えー何それ。連れて行かれるってどういう意味?」
A「連れて行かれるって言ったら、連れて行かれるのよ。あの世に。」
 B「こわー。でも、そんなん、友達にならなきゃいいじゃん」
A「まあ、そうなんだけど、世の中恐いもの好きっているじゃない?これって、友達の友達が体験したっていう本当の話なんだけどさ・・・」

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